1987(昭和62)年頃から始まったバブル景気は、日本経済を大いに潤す半面、世の中が豊かになるにつれて、建設業や製造業は「3K(きつい、汚い、危険)職場」と敬遠されるようになり、人手不足が深刻化した。30船越孝夫社長第1回ふれあい月間活動 社名変更に先立ち、1989(平成元)年10月、4項目からなる新たな経営理念が制定された。これについて、船越孝夫社長(1989(平成元)年6月就任)は次のように説明した。 「『未来をひらく総合設備産業をめざします』は、わが社の目標です。総合設備企業として立派な会社にすることが、私たちの目標です。 『豊かな生活空間づくりに貢献します』は、わが社の存在価値を示すものです。豊かな生活空間をつくるという、世の中に役立つ仕事をしていることが、わが社のあゆみのもとになっています。 『お客さま第一でベストをつくします』は、外に向けての我々の行動指針です。お客さまを第一と心得、お客さまの身になって努力することによって、会社の発展があります。 最後の『あらゆる可能性にチャレンジします』は、我々自身の心の行動指針です。 以上が基本的な考え方ですが、それぞれ自分の業務に関連づけて経営理念の心を理解し、実践していただきたい」 そこで当社は、優秀な人材を確保するため、労働環境の改善を推進した。1991(平成3)年4月に「完全週休2日制」を導入し、年間所定労働時間を1,930時間に削減したほか、「フレックスタイム制度」や「変形労働時間制度」を採用した。 また、この頃、企業は利潤を追求するだけでなく、「企業市民」としての社会貢献を求められるようになったため、1991(平成3)年度から「ふれあい月間」を開始した。 以来、毎年10月、街路灯や学校の夜間照明の点検清掃、信号機・カーブミラーの清掃、福祉施設・独居高齢者宅の電気設備の点検、事業所周辺道路の清掃など、事業所ごとに創意工夫を凝らした活動を実施している。新経営理念の制定労働環境の充実と社会貢献活動のスタート
元のページ ../index.html#32