四電工60年のあゆみ
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77馬越浄水場内に設置した装置アサヒビール四国⼯場の外観物流関連施設にて、制御盤立ち上げ システム技術部は、主として民間企業の工場におけるシステム工事・制御を手掛けてきたが、近年は官庁工事の受注にも努め、事業の拡大を図っている。若手を中心に人員を増やし、今後は利益を確保しつつアウトソーシングを進める方針を掲げている。 組織面では、2016(平成28)年3月、「東京システム技術センター」を設置したことにより、本店からの機動的な応援体制が整った。 官庁工事については、従来、市町村単位で行われていた上水道関連の更新工事が広域化の推進により県(広域水道企業団)単位の発注に移行することとなり、これを機に参画を目指すことになった。 入札においては、メーカーと協働して取り組んだ、各地の水道施設の情報を一括管理するシステム等の技術が高く評価され、2018(平成30)年以降、香川県広域水道企業団土庄事務所発注の「琴塚浄水場等計装装置更新工事」(土庄町)や「馬越浄水場等計装装置更新工事」(同)などに携わることができた。今後は水道関連以外の官庁工事に対して横展開を目指す。 2023(令和5)年1月、四国唯一のビール工場であるアサヒビール株式会社・四国工場(愛媛県西条市)が操業を終了し、閉鎖された。 1998(平成10)年に操業を開始した同工場は、当部がプラント計装に挑戦するきっかけとなった施設であり、装製棟の工事・制御を通じて培われた繊細な技術は部の礎となった。同社からは神奈川工場(南足柄市)の新設や、茨城工場(守谷市)の改修・増設に際しても受注を獲得してきた。2021(令和3)年度の売り上げのうち、同社関連は約13%を占めていた。 当部が蓄積してきた知識やノウハウに対する同社の信頼は厚く、国内最大級の茨城工場には今も常駐者を置いている。グループ傘下のほかの飲料メーカーからも複数の引き合いがある。四国工場の閉鎖は残念だが、今後も積極的な営業活動を重ねていく。 世界最大手の通販サイト・Amazonが各地に置くフルフィルメントセンター(FC:物流拠点)関連の施工は、引き続き堅調である。2016(平成28)年から2022(令和4)年にかけては、いずれも元請企業の協力企業として、川崎FC、茨木FC、川口FC、青梅FC、尼崎FC、狭山日高FCの制御盤製作、試運転調整、電気工事に携わった。上下水道関連の官庁工事を開始アサヒビール四国工場の操業終了Amazon関連の施工は堅調システム技術部

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